フランシスコ教皇様、シリアの平和のための「祈りと断食の日」を行われる


Salus Populi Romani (ローマ人の救い)◆ シリアの平和のための祈り、「利己心が戦争を引き起こす」と教皇様

2013年9月7日イタリア時間午後7時から、シリアと中東そして、全世界の平和を求める祈りの集いが行われました。

当日は午後5時45分からサン・ピエトロ広場の列柱脇で約50人の司祭が告解を聞き、人びとの心を祈りの集いに向けて清めました。
午後6時、パパ様の9月1日の「お告げの祈りでの演説」(参照: フランシスコ教皇様、シリアの平和のため「祈りと断食の日」を発表 )が再び読み上げられた後、午後7時から教皇様の司式により祈りが始まりました。

普段サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂にある聖母のイコン「ローマ人の救い(Salus Populi Romani)」の入堂。
(パパ様が教皇選出後に最初になさったのは、このイコンの前で祈りを捧げることでした。参照: 教皇フランシスコ、教皇選出後の1日目を聖母への祈りで始められる(動画あり)
リジューの聖テレーズ(幼きイエスの聖テレジア)の著書の引用を挟みなさらのロザリオの祈り、パパ様のお説教、聖体礼拝、聖務日課の読書(ヨハネ20・19-29)、沈黙の祈り、そして聖体賛美式をもって祈りの集いは終わりました。

祈りの間、シリアでの紛争に直接間接的に関わりのある5つの場所(エジプト、聖地イスラエル、ロシア、アメリカ、シリア)の人びとが、祭壇脇で献香しました。

教皇様の呼びかけから1週間も経っていませんが、約10万人が集まり、共に祈りを捧げました。

教皇様は約15分間なさった説教のなかで、現在の状況には直接言及されず、アダムの堕罪と、カインによる弟アベル殺しという最初の殺人にまで遡る戦争の性質について聖書的言葉を用いて解説されました。
そして、利己心が引き起こす戦争は、暴力によってではなく、兄弟愛によってこそ克服できるのだと強調されました。

「戦争の最大の原因は、不従順という原罪です。」

「悲しみと死のスパイラルから抜け出すことはできるでしょうか? 平和の道を歩み、生きることを、私たちは再び学べるでしょうか?
できます。すべての人にできます! すべての善意の人びとが、一瞬でも、十字架を見つめるようにと、どれほど望んでいることでしょう。そこに神の答えを見出すことができます。
暴力に暴力で応えてはなりません、死に死の言葉で応じてはなりません。
十字架の沈黙の中で、武器の騒音は止み、和解と赦し、対話、平和の言葉が語られるのです。」

「心を頑なにする利己心を捨て去り、他人に無関心であろうとする心に打ち勝ち、致命的な自己正当化を克服して、対話と和解へと心を開きましょう。」

午後11時前に祈りの集いが終わると、パパ様に感謝の拍手を捧げる人びとに、パパ様は平和の祈りを共に捧げ続けた感謝をされた後、「お休みなさい。よく休んで下さいね」と言われました。

なお、翌8日正午のお告げの祈りでは、
「平和を祈り続け、平和を作り続けましょう。
シリア、レバノン、イラク、聖地(イスラエル)、エジプトでの暴力が収束することを祈りましょう。特にエジプトにおいてイスラム教徒とキリスト教徒の間に調和が生まれますように。」
と、引き続き祈るよう呼びかけられています。
パパ様と共に、私たちも『平和を実現する人びと』(マタイ5・9)となれるよう、祈り続けたいと思います。

= 関連情報 =
フランシスコ教皇様、一般謁見でシリアの平和のための「祈りと断食の日」へ、改めて皆を招かれる (2013年9月6日)
フランシスコ教皇様、シリアの平和のため「祈りと断食の日」を発表 (2013年9月2日)


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