新教皇・レオ14世はどんな人? (追記あり)


「選出直後、システィーナ礼拝堂で枢機卿たちの拍手を受けるレオ14世」
コンクラーベに参加した枢機卿様方から祝福の拍手を受けた後、パオリーナ礼拝堂で一人祈りを捧げるレオ14世教皇。その後、多くの枢機卿様方(菊地枢機卿の姿も)から祝福の声を掛けられています。

レオ14世教皇様について、現在分かっていることを列挙していきたいと思います。

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本名、ロバート・フランシス・プレボスト。
2025年5月8日にローマ教皇に選出。
1955年9月14日生まれの69歳。(聖ヨハネ・パウロ2世教皇以来となる70歳以下での教皇選出)

アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ出身。3人兄弟の三男。長兄は元海軍の退役軍人。次兄は元校長。
血筋としては、父方はイタリアとフランス系。母方はスペインとフランス系ですが、アフリカ系の血も引いており、恐らく初めての黒人の血を引く教皇。

英語を母語とする教皇としては、12世紀の(英イングランド出身の)ハドリアヌス4世以来約850年間で2人目。
英語、スペイン語、イタリア語、フランス語、ポルトガル語を話せる。また、ラテン語とドイツ語は読むことができる。
【2025/05/10追記(1)】
ケチュア語(南米先住民語[古インカ語])も少し話せる。

聖アウグスチノ修道会士
同会出身の教皇としては、7人目。

ペルーで長年宣教師として活動。貧困層への支援に尽力し、特に社会の「周縁」に生きる人々に寄り添う姿勢を示してきた。
ペルーの国籍も取得しており、「アメリカ合衆国・北米出身者そしてペルー国民として初めての教皇」。

故フランシスコ教皇とは、1990年代にペルーに派遣されたときに友好を深め、のちにフランシスコ教皇によってペルー・チクラヨ司教、大司教、枢機卿に任命された。
(ちなみに、今回コンクラーベに参加した枢機卿の80%が、フランシスコ教皇により枢機卿に任命されている)

紋章はこちら。
盾の左側の百合の花はペルー・チクラヨ教区の保護の聖人である無原罪の聖母マリアを表す。右側はアウグスチノ会の会章を基にしたもの(矢に貫かれた燃る心臓、本。「あなたは御言葉で私アウグスティヌスの心を貫かれました」を意味します)。
書かれているモットーは、聖アウグスティヌスによる詩篇127篇についての説教から。「In Illo uno unum 一なる彼(キリスト)において一つ」。キリストにおける精神的な一致を呼びかけるものです。
Slashed of azure and argent; in the field of azure, a fleur-de-lis of argent, in the field of argent, a heart of gules embraced by flames and pierced by an arrow of the same, mounted on a book closed in brown, bound and filleted.
I, SajoR, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commons

【2025/05/10 追記(4)】
教皇冠、天国の鍵が付きました。
Coat of Arms of Pope Leo XIV
I, SajoR, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commons

4、5歳の頃から司祭への憧れがあり、兄たちが警察ごっこをしていても、自分は「ミサごっこ」をして遊んでいた。祭壇はアイロン台、お菓子の「ネッコ・ウェハース」がご聖体だった。

趣味はテニス。野球観戦(シカゴ・ホワイトソックスのファン)。読書。音楽鑑賞。長い散歩。旅行。
ペルーで最も有名なサッカークラブの1つ、アリアンサ・リマのサポーター。
ペルーの代表的なシーフード料理「セビーチェ」も好物の一つ。

愛読書は次の通り。
ミルシャ・カルタレスク「ソレノイド」(未邦訳)、トマス・ピンチョン「重力の虹」、ルイ=フェルディナン・セリーヌ「夜の果てへの旅」、デビッド・マークソン「ヴィトゲンシュタインの愛人」。

【2025/05/10追記(2)】
レオ14世教皇様は、「教皇宮殿」を住まいとする見込みとのこと。「教皇宮殿」は、1903年に聖ピオ10世が教皇宮殿に住み、その後の教皇様方が代々住まわれてきた。
(フランシスコ教皇様は、バチカン来訪高位聖職者用宿舎「サンタ・マルタ館(聖マルタの家)」を住まいとされていた)

【2025/05/10追記(3)】
レオ14世教皇様の胸十字架には、聖遺物が収められています。
この胸十字架は、枢機卿に叙任された際、聖アウグスチノ修道会の総長であるヨゼフ・シベラス神父から贈られたもの。
聖遺物は、聖アウグスチノ修道会ゆかりの聖人たち。

    • 聖アウグスティヌス(聖アウグスチノ修道会の保護の聖人)
    • 聖モニカ(聖アウグスティヌスの母)
    • 聖トマス・ディ・ヴィラノーヴァ(16世紀スペイン出身の聖人。聖アウグスチノ修道会の学問研究の保護者)
    • 福者アンセルモ・ポランコ(19~20世紀のスペイン出身の福者。スペイン内戦時に殉教した)
    • 尊者ジュゼッペ・メノッキオ(ピオ7世教皇の秘書官・聴罪司祭を務めたイタリア人司教。聖アウグスチノ修道会の復興に貢献。現在尊者)

【2025/05/12追記】
に乗れます。ペルー宣教時代、車で行くのが難しい司牧地には、馬で行っていました。

= 関連記事 =
2025年5月のレオ14世教皇様のスケジュール (2025/05/09)
新教皇選出! 教皇レオ14世誕生! (2025/05/09)

= 参考記事 =
Destined to be pope: Brother says Leo XIV always wanted to be a priest [ABC News]
新教皇レオ14世は「ペルーとセビーチェに恋した」 [AFPBB]
Pope Leo XIV [Wikipedia(英語)]
Pope Leo XIV’s pectoral cross: A sacred link to the Augustinian saints [Daily Tribune]

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