フランシスコ教皇様は、いつくしみの特別聖年公布の大勅書『イエス・キリスト、父のいつくしみのみ顔』において、「私はこの聖年の四旬節の間に、『いつくしみの宣教者』を派遣するつもりです。……いつくしみの宣教者の司祭たちには、いつくしみの特別聖年の間、使徒座に留保されている罪についても赦す権限が与えられます。」(18節)と述べておられます。
司祭たちから成るこの「いつくしみの宣教者」の派遣式が、来月2月10日の灰の水曜日のミサにおいて行われます。
このミサに、聖ピオ神父様(パードレ・ピオ)の腐敗を免れたご遺体(第1級聖遺物)が臨席することが分かりました。
また、聖レオポルド・マンディク(1866~1942)の聖遺物も同様に顕示されます。聖レオポルドは、パードレ・ピオと同じカプチン会士です。クロアチア生まれ。生涯のほとんどをパドヴァで過ごす。素晴らしい聴罪司祭として知られていました。1982年に列聖されています。こちらは聖遺物として、聖人の右腕が顕示されるものと思われます。
これは、教皇庁新福音化推進評議会議長フィジケッラ大司教によれば、「フランシスコ教皇様が熱望された」ことにより、実現される運びとなりました。
ピエトレルチーナの聖ピオ神父(1887~1968)は、「パードレ・ピオ」として知られており、カプチン・フランシスコ会司祭として、聖痕を受けたことや数々の奇跡を起こしたことで知られています。生まれたのはピエトレルチーナですが、1916年から亡くなるまでサン・ジョバンニ・ロトンドで奉仕しました。聖ヨハネ・パウロ2世により、1999年に列福、2002年に列聖されました。
現在そのご遺体は、腐敗を免れ、サン・ジョバンニ・ロトンド大聖堂の地下にあるクリプタに安置されています。
「(ゆるしの秘跡を受けようと訪れる人びとを)倦むことなく迎え入れた辛抱強い聴罪司祭であった聖ピオ神父という、御父のいつくしみの真の証し人の奇跡(腐敗を免れた遺体)の実例から、いつくしみの宣教者たちは各自の使命の力を汲み上げるに違いありません。
聖ピオ神父のご遺体がその場に居合わせることは、すべての宣教者や司祭にとって、尊いしるしとなるでしょう。」
(サン・ジョバンニ・ロトンドを含む地域を管轄するミケーレ・カストロ大司教に宛てた、教皇庁新福音化推進評議会議長フィジケッラ大司教の手紙)
イタリアのメディアによれば、ご遺体の移動日程は次のようになっているようです。
- サン・ジョバンニ・ロトンドに安置されている遺体は、2月3日~4日、ローマの5大聖堂の一つ、サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂においてカプチン会士たちの崇敬を受けます。
- 2月5日、サン・ロレンツォ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂から行列を組んでサン・ピエトロ大聖堂まで運び、2月11日まで展示されます。
その間、パードレ・ピオ祈りのグループや、パードレ・ピオが設立した苦難救助の家で働く人びと、マンフレドニア及びヴィエステ、サン・ジョバンニ・ロトンド大司教区の信徒たちによる2月6日の教皇様への謁見を含む、様々な行事が予定されています。 - 2月9日、パードレ・ピオが所属していたカプチン会の全世界から来た修道者たちと教皇様による共同司式ミサが行われます。
- 2月11日、フィジケッラ大司教参加のルルドの聖母のミサ後、聖ピオ神父の聖遺物は3日間ピエトレルチーナに安置される予定です。
私たちがバチカンでの灰の水曜日のミサに参加することは難しいかもしれませんが、ミサの模様はYouTubeなどで生中継されると思います。
心を合わせて共に祈り、「この聖年の四旬節を、神のいつくしみを祝いまた実践するための集中期間として、深く味わいながら過ごすことができますように」(大勅書 17節)とのパパ様のご意向に応えることができますように。
P.S.
いつくしみの宣教者は日本にもやって来られるのでしょうか? 気になりますね。
= 参考記事 =
- Missionaries of Mercy to be sent out under the gaze of Padre Pio [CNA]
- Reliquary of St. Pio of Pietrelcina in St. Peter’s for Jubilee Ash Wednesday [NEWS.VA]
- The relics of Saint Pio and Saint Leopold in Rome [Jubilee of Mercy]
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