
picture: 聖アウグスティヌスと聖モニカ(アリ・シェフェール画)
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聖アウグスチヌス司教教会博士(354-430)ローマ領北アフリカ・ヌミディア州タガステ生まれ(現アルジェリア)。
優秀な成績でカルタゴの大学に留学するも、マニ教に傾倒し、女性と同棲して子供をもうける。
母モニカと聖アンブロジオの影響でキリスト教に回心し、387年に洗礼を受ける。
母モニカの没後、仲間と共に祈りと研究の修道生活を始めた。391年司祭叙階、396年司教叙階。
説教や著作活動でキリスト教の教えを説いた。特に、自身の魂の遍歴を記した『告白録』、『神の国』『三位一体論』はよく知られている。
また、次のようなエピソードが伝えられている。
アウグスチヌスが三位一体について考えながら海辺を散歩していると、子供が海水を汲んでは掘った穴に入れているのに出会った。子供が「海の水を全部この穴に入れようとしている」というので「そんなことは無理に決まっている」と返すと、子供は「三位一体の神秘を人間の頭で理解しようとするのも同じく無理なことだ」と答えて姿を消した。天使の諭しであったという。
「どうか、平和の主御自身が、いついかなる場合にも、あなたがたに平和をお与え下さるように。」(Ⅱテサ3・16)
主が与えられる平和をめいっぱい受け取れるように、心から不要なものを捨て去ることができますように。
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・ 『アウグスティヌス『告白』: 〈わたし〉を語ること……』 (書物誕生-あたらしい古典入門 岩波書店)
・ 『アウグスティヌス――「心」の哲学者』 (岩波新書)