2月11日は「ルルドの聖母の記念日」です。ルルドでは7000人以上が心身の癒しをいただいたと言われますが、教会が “公式に” 奇跡的な癒しだと認めているのは70件です。
そのうち、公認された奇跡的治癒である最新の70件目は、2018年2月11日に認定されたシスター・ベルナデット・モリオの癒しです。
それはどのように起きたのでしょうか?
シスター・ベルナデッタ・モリオは、イエスの聖心のフランシスコ修道女会のフランス人修道女で、馬尾症候群を患っていました。
27歳の時に診断されて以来、4度の手術を受けたものの治ることはなく、下半身が麻痺しており、短い距離でも装具なしには歩けなかっただけでなく、モルヒネが必要なほどの痛みを負っていました。
ある医師に説得されて、69歳のシスター・ベルナデッタ・モリオは、2008年7月、車椅子でルルドに巡礼しました。自分の癒しを願うではなく、人びとと祈りを共にするための巡礼でした。
聖体行列に参加していると「主が共に歩んで下さっている」ことをありありと感じました。その時、心の内で主が言われました。『あなたの苦しみ、病気の兄弟姉妹の苦しみが私には分かります。ただ私にすべてを委ねなさい。』
シスターは、精神的にとても励まされて修道院へと戻りました。ただ、それから3日間はかつてない痛みに苦しみました。
しかしそれは突然やってきました。
シスターが修道院の聖堂で祈っていた時、体がホカホカしてきたのを感じました。何が起きているのだろうと思っていると、心の内でまた主が言われたのです、『コルセットと足の装具をすべて外しなさい』と。
シスターはすぐさま装具を外すと、これまで曲がっていた足がまっすぐになっていることに気づきました。そしてこれまでは痛くてできなかったのに、足をそのまま地面に付けることができたのです。
癒されたのです。ルルドで参加した聖体行列と同じ時間、午後5時45分でした。
癒されたのち、シスター・ベルナデッタ・モリオは、奇跡的治癒を待ち望む人びと、自分より若い人もたくさんいるのに、なぜ神は自分を選ばれたのか不思議に思ったといいます。
今、その理由を、自分の経験を語ることを通して希望のメッセージを運ぶためではないか、と考えています。
シスターは語っています「信仰を持ち続けて下さい。病気の時も元気な時も、神様の愛は私たちと共にあります」と。
《インタビューに答えるシスター・ベルナデッタ・モリオ》(2022年12月)
= 参考情報 =
・ Meet Sister Bernadette, the most recently-cured person at Lourdes [CNA]
・ “My Life Is a Miracle”: Sister Bernadette Moriau’s Experience, Healed at Lourdes [ZENIT]
・ Sister Bernadette Moriau carries message of hope to Lourdes [Euro News]
= 関連聖品(いつくしみセンターWEBショップより) =