2025年1月28日(聖トマス・アクィナス司祭教会博士の記念日)のミサの福音

聖トマス・アクィナス(フアン・デ・ペニャロサ・イ・サンドバル画)

picture: 聖トマス・アクィナス(フアン・デ・ペニャロサ・イ・サンドバル画)

聖トマス・アクィナス(1225?-1274)イタリア生まれ。
家族の大反対を押し切って、ドミニコ会士となる。哲学と神学を教えると共にそれらに関する多くの優れた著作を残した。
1273年のある時、ナポリの修道院の礼拝堂で朝課を終えた後、トマスがそのまま礼拝堂にいることに気づいた聖具係が様子を見に行きました。すると、トマスが十字架上のキリストのイコンの前で、空中に浮かんだ状態で涙を流しながら祈っているのを目撃しました。キリストがトマスに「トマス、私のことをよく書いてくれましたね。あなたの苦労にどんな報酬が欲しいですか?」と尋ねると、トマスは「主よ、あなた以外には何もいりません」と答えた。
また、1273年12月6日(聖ニコラスの祝日)にミサを捧げていた時に、トマスは啓示を受け、その啓示に非常に感銘を受けたため、それ以上の執筆や口述は行わず、『神学大全』は未完成のまま残されることとなりました。
秘書であり友人でもあったBr.レジナルドが抗議すると、トマスはこう答えた。『私の労働は終わりです。私が書いたものはすべて、啓示された事柄の後では、わらのようにしか見えないのです。』

「神の御心を行う人こそ、私の兄弟、姉妹、また母なのだ。」(マルコ3・35)

実行する前からイエス様のほうから私たちを兄弟姉妹にして下さいました。『きっと御心を行ってくれる』という信頼と愛に応えられますように。

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・ 『トマス・アクィナス――理性と神秘』(岩波新書)
・ 『世界は善に満ちている: トマス・アクィナス哲学講義』 (新潮選書)

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