ある土曜日の朝、アメリカ・ピッツバーグに住むジョン・ペトロヴィッチ氏は、日課のジョギングをしていました。たまたま通りかかった家の前に、救急車が停まっています。玄関と車庫が開いているのが見えました。
子供の頃から、救急車やパトカーのサイレンが聞こえると、十字を切って、困っている人を助けて下さいと祈ったものでした。ですが、その時はなぜか「アヴェ・マリアの祈り」を唱えなければならないという気がしたのです。
そこで走りながら「アヴェ・マリア」を1つ唱えました。
何か手伝えないかと思ったものの、救護措置など習ったことがないからと思い返し、それでも「神様、帰りにまだ救急車が停まっていたら手助けしようと思います」と思いながらジョギングを続けました。そして帰りに見ると、もう救急車はなく、家じゅうの明かりも消えていました。
翌週の木曜日、仕事を終えたペトロヴィッチ氏は、また近所をジョギングしていました。この前救急車が停まっていた家の近くに差し掛かると、知らない女性が立っているのが見えました。彼女は手を振りながら「止まって! ちょっと止まって下さい!」と呼び掛けてきました。いぶかしく思いながら立ち止まると、彼女は言いました。
「止まって下さってありがとう。どうしても伝えないと思って。私の命を助けて下さってありがとうございました。」
ペトロヴィッチ氏が困惑して、「知り合いではありませんよね? 救ったって何です?」と聞き返すと、彼女はこう語りました。
『先週、家に一人でいたとき、急に気分が悪くなり、意識を失いました。もうダメだと思いました。
病院のベッドで意識を取り戻す直前、イエス様が現れて私に言われました「大丈夫。すべてうまくいきます。あなたは死ぬところでしたが、この人があなたのために祈ってくれましたから」。イエス様の手のひらには、一人の男性の顔が浮かんでいました。あなたの顔です。
私の命を救って下さって、ありがとうございました。』
ペトロヴィッチ氏は、あまりの驚きに言葉もありません。かろうじて『ありがとう』と返すのが精一杯でした。
今ペトロヴィッチ氏はどこに行くにもロザリオを持って行き、祈るようにしています。そして、妻と共にできるだけ毎晩ロザリオを祈るようにしているそうです。
一瞬心を神様に向けて唱えたたった1つの「アヴェ・マリア」、そんな小さな祈り一つにも耳を傾け、応えて下さる神に感謝!
= 参考記事 =
・ The Astonishing Power of One Hail Mary (National Catholic Register)
・ Dying Woman Has Vision of Jesus After Man Prays One Hail Mary: “You Saved My Life” (Church POP)
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