若き福者カルロ・アクーティス、列聖へ


カルロ・アクーティス2006年10月12日にイタリアで白血病のため15歳で亡くなった福者カルロ・アクーティス(Carlo Acutis)。2020年10月には、ブラジル人少年の珍しい膵臓疾患からの癒しが奇跡と認められて、列福されました。

今回再び彼の取り次ぎによる癒しの奇跡が承認され、列聖への道が開かれました。
2025年「希望の聖年」に列聖される見込みです。ミレニアル世代初の聖人となります。

※ 『Acutisは「cu」にアクセントがあるので「アクーティス」と訳したほうが原語に近い発音になる』と聞きましたので、そのように表記しています。

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今回認められた奇跡は、コスタリカ人女性の癒しについてのものです。
イタリア・フィレンツェに留学中のヴァレリア・バルベルデさんは、2022年7月2日自転車事故に遭い、頭部に瀕死の重傷を負いました。脳内の圧力を軽くするための緊急開頭手術を受けたものの、命を取り留めることはとても難しいと言われました。

母親のリリアナさんはすぐさまカルロ・アクーティスに執り成しを祈ると共に、7月8日にアシジに巡礼し、カルロの墓に癒しを願う手紙を残しました。
手紙を残したまさにその日、ヴァレリアさんは自発呼吸を取り戻し、翌日には上半身の機能が回復、少しだけながら会話もできるようになりました。
7月18日、ICUから一般病棟に移ると共に、CTスキャンにより脳挫傷が消えたことが確認されました。
8月11日から始めたリハビリは、なんとたった1週間で卒業してしまいました。

ヴァレリアさんはあっという間に健康を取り戻すと、9月2日、母親のリリアナさんと共に、完治を感謝する巡礼に出たのでした。

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福者カルロ・アクーティスは、1991年イギリス・ロンドンで、イタリア人の両親の元に生まれ、その年のうちにイタリアに移住しました。

カルロは、ジョーク好きで、周りの人びとの心を明るくする、そんな子供でした。そして、人びとに奉仕する心を持って、清貧と謙遜の徳を生きました。

初聖体に与った7歳の時、母親に「常にイエスと一つになること。これが僕の人生計画です。」と告げます。彼はご聖体を『天国への高速道路』と呼びました。
そして「現在、教会に来る人が少ないのは、イエズス・キリストがご聖体のうちに現存しておられることを信じていない人が多いからだ」と考えたカルロは、9歳の時からご聖体の奇跡に着目し、世界各地で起きた「ご聖体の奇跡」を紹介するWEBサイトを一人で立ち上げました。

それまで決して熱心とはいえなかった両親は、息子の影響でカトリックの信仰を取り戻しました。

急性白血病でこの世を去ったカルロ・アクーティスの遺体は、腐敗を免れ、その遺言に従ってアシジのサンタ・マリア・マッジョーレ教会に眠っています。

カルロ・アクーティス

カルロ・アクーティス
photo © Dobroš / WikimediaCommons CC BY-SA 4.0

= 参照情報 =
Pope Francis clears path for canonization of Blessed Carlo Acutis (Vatican News)
Carlo Acutis to be first millennial saint: Pope Francis recognizes miracle for canonization (EWTN Vatican)
Beato Carlo Acutis, riconosciuto il miracolo da parte del Papa (Santuario della Spogliazione Assisi)

photo © Dobroš / WikimediaCommons クリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC BY-SA 4.0 DEED CC BY-SA 4.0


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