今日2019年8月21日は、アイルランド・ノック(アイルランド・ゲール語:クノック)での聖母出現からちょうど140周年となります。
ルルドやファティマに比べると、とてもシンプルなご出現ですが、振り返ってみてみたいと思います。
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1879年8月21日の夜7時過ぎのことでした。
司教座聖堂助祭のカバナー師の家政婦をしていたメリー・マクローリン(Mary McLoughlin)という女性がいました。彼女が友人マーガレット・バーン(Margaret Byrne)に会いに行こうと教会の脇を通り過ぎようとしたとき、その壁のところに奇妙な等身大の像のようなものがあるのに気づきました。
冠をかぶりローブをまとった聖母、
聖母に敬意を捧げているかのように少し前かがみの聖ヨセフ、
司教の姿をして手に聖書か典礼書のようなものを持った使徒聖ヨハネ、
そして祭壇でした。
それらは白い光を放っていました。
(カバナー師がダブリンかどこかから取り寄せたご像かしら? 聞いてないけれど。それにしても屋外に置いておくなんて)
そんなことを考えながらマーガレットのところに行き、30分ほど過ごしました。
メリーとマーガレットが一緒に司祭館へ戻ってくると、美しく光る姿に気づいたマーガレットが叫びました。
「なんて美しいの!」
マーガレットが母親・兄弟姉妹・いとこを呼びに行っている15分ほどの間、メリーは教会から30mほどのところからその像を眺め続けていました。
マーガレットは更におじやおば、ご近所の人たちに声をかけて呼び集めました。こうして、6歳から75歳まで、15人の人びとがご出現の証言者となりました。
祭壇には黄金の光に包まれた小羊がおり、その上には十字架があることに気づきました。ある人は祭壇の周りを飛ぶ天使の姿を目にしました。
夜8時頃、既に暗くなり、雨が降り出しました。
ご出現になった聖母も、聖ヨセフも、使徒聖ヨハネも一言も発することはありませんでした。沈黙のご出現でした。
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このご出現から、沈黙から、何を見出すのか、私たち一人ひとりに任されているといいます。
140周年記念祭で基調講演をするフィジケッラ大司教(教皇庁新福音化推進評議会議長)は、「ノックのメッセージは、沈黙の勧め」だと考えています。「現代人、特に深い沈黙の価値を知らない人びとに、沈黙の価値を知らせるよう助けなければなりません」。
私たちも沈黙のうちに心を神に向けて聖母や聖ヨセフ、使徒聖ヨハネと共に祈りを捧げたいと思います。
= 参照記事 =
・ ノック大聖堂公式サイト (英)
・ Vatican official: Church must be prudent judging Medjugorje apparitions [CNS]