マザー・テレサの聖遺物箱


2016年9月4日に列聖されたマザー・テレサ。その列聖式で顕示された聖遺物を収めた容器・聖遺物箱には、「マザー・テレサの人生や価値観が反映され」ているそうです。どのような意匠になっているのでしょうか?

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マザー・テレサの聖遺物箱列聖式において、新たに聖人に列せされた人に関する聖遺物が祭壇に運ばれます。聖遺物は、新しい聖人が、人間でありながらも聖なる生活を送ったことを思い起こさせてくれる形あるしるしです。

コルカタの聖マザー・テレサの列聖式ミサにおいて運ばれた聖遺物は、「数滴の血液」でした。

聖遺物は、多くの場合、金や銀でできた職人技も華やかな聖遺物箱に顕示されます。
しかし、神の愛の宣教者会の司祭 Brian Kolodiejchuk 師によれば、マザー・テレサのために選ばれ、作られた聖遺物箱は、彼女の人生や価値観が反映された、質素なものとなりました。

大きな十字架の正面部分は、マザー・テレサのいつくしみの業により組織された場所、ハンセン病者や移民、流浪民のためにコルカタに最初に建てられた「死を待つ人の家」から取られた部材でできています。また一部には、告解室のひざまずき台の一部分も使われています。というのは、秘跡は神のいつくしみの最大の表現だとマザー・テレサが信じていたからです。

十字架の中央には、マザー・テレサの血液が水滴の形をしたガラス瓶に封入されています。それは渇いている人、文字通り水がなくて渇いている人や、愛されることに渇いたまま死にゆこうとする人を癒すという、彼女の誓願を象徴しています。

ガラス瓶には、しわのある手が荒く彫られ、「十字架上のイエスの『渇く』という叫び――世界の(貧しい)何百万の人びとにこだまする叫びに応える愛の滴」である血が入っています。

水滴型部分を、マザー・テレサがインドの慣習から取り入れたサリーを思い起こさせる青と白の2本の流線型の筋が囲みます。2本の筋はハート形をしていて、そこにはマザー・テレサの手書きの文字が複写され、「I thirst (渇く)」と記されています。

台座は摩滅した鉄で、「マザー・テレサが心から愛した貧しい人びとを、社会がいつもどのように見なしているか」を表現しています。

= 参照記事 =
St. Teresa reliquary reflects her life, her works, priest says [Catholic Register]

= 関連聖品 =
マザー・テレサの聖遺物付きメダイ マザー・テレサの聖遺物付きメダイ [WEBショップ]


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