四旬節の準備


明日2012年2月22日は灰の水曜日。4月8日の復活祭まで続く四旬節が始まります。
黙想のタネを1つご紹介致します。
(アメリカ・ミネソタの聖パウロ大司教区のサイト「TheCtholicSpirit.com」より
 原文: Getting ready for LENT
(訳:いつくしみセンター)

灰の水曜日
Photo by Dianne Towalski / The Catholic Spirit

四旬節の準備
( by マイケル・ヴァン・スローン神父)

今年の四旬節はマンネリから脱しましょう。もしいつもと違う、より良いものとしたいなら、いつもとは違うように過ごしましょう。背中を押してくれる新鮮なやり方があります。
〈1.四旬節中、何かを節制する〉
1年のこの期間、私はある大きな四旬節前のイライラごとに応対しなければなりません。灰の水曜日が近づいてくると、小さな秘密を打ち明けに来る人たちがいまるのです。「神父様、今年の四旬節には何も節制しません。こういう否定的なものって、ネガティブすぎるので」
そしてかれらは自信満々に宣言します。「この四旬節にはポジティブなことしかしません」
「悪い考えだね」と返すのはよくないとは分かっていますが、本当に誤っていると思います。四旬節は悔悛の時です。自分の欲にうち勝つ克己心は、痛悔するために欠くべからざるものです。
痛悔は大切です
四旬節の「ネガティブ」と見える部分は、罪に焦点を当てている点です。自分の悪い行いに注意を払うことに、そう「ポジティブ」にはなれないでしょう。しかし、そうしなければならないのです。イエスがマルコ福音書の冒頭で「悔い改めなさい」と言われたのですから(マルコ1・15)。
「悔い改めて福音を信じなさい」とは、灰で額にしるしを付ける際の定型句です。言い換えるなら「罪を犯すのをやめなさい」「罪を悔いなさい」「より良いものとなりなさい」ということです。それには罪を犯さないようにする大変な自制心や克己心が必要です。克己心を発揮するのがあまり好きではない私たちですが、イエスはそう命じられています。「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」(マルコ8・34)。
克己心は自分を制御し、誘惑と戦う力を付けるのに大きな助けとなります。
ちょっとした快楽に負けてしまうことはよくあります。今年はいつもとはちょっと違う年にしましょう。寝る前の甘いロールケーキやクッキー、ポップコーン、大好きなテレビ番組。本当は必要ではないのに大好きなものが誰にでも何かしらあるものです。四旬節の間、例外なくそれを節制すると固く決意しましょう。
私たちの欲望が自分をコントロールするのではなく、主にコントロールしていただくのです。もしそれがロールケーキなら、それを考えた時が神を思う時です。なぜなら、神をお喜ばせするという目的は、私たちの克己心によって自発性を引き出すことなのです。
そして、「ノー!」という練習をしなければなりません。一日中何度もロールケーキに「ノー!」を言い続けて私たちが良くなっていくにつれ、特に罪につながる嗜好に対して霊的自制心を得てゆきます。そうすれば、誘惑がやってきた時に「ノー」と言うのがますます上手になることでしょう。
〈2.四旬節中、何か良いことをする〉
四旬節中にポジティブなことだけをしたいと望む人びとは良いことを思いつきますが、それだけでは不完全です。ネガティブとポジティブ――節制しつつ、良い業に励むというバランスを取りましょう。
四旬節の隠れたサンタクロース
良い業に励む時、人目を避けて隠れて行うようにしましょう。灰の水曜日に朗読される福音書にあるとおり、イエスは言われます。「見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい」(マタイ6・1)。イエスは私たちに人目につかない者となるよう望まれます。イエスはまた次のように助言されます。「施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない」(マタイ6・3)。良識のある隠れた者となるようにとも望まれます。
善業の目的は他人の称賛を得ることではありません。もし善業が「人目につかない」なら嬉しい驚きをもたらすでしょうし、「隠れている」なら誰がしてくれたのか分からないので褒めそやしたりお返しをしたりできません。
誰か分からない人からやってくる突然の恵みは、神からの贈り物です。人目につかず隠れた者になれているなら、私たちは天使――祝福を与える神からの使者となります。
それは四旬節に隠れて訪れるサンタクロースのようです。
誰かの仕事机に励ましのメモを置きましょう。
誰かの机にアメを置いたり、郵便箱に小さな贈り物をしましょう。
誰よりも先に行いましょう。
他のテーブルの食事を、匿名で代わりに払ってあげましょう。
できることは無限にあります。周りの人に温かく接する新たな方法を生み出し、気づかれずにできるよう賢くなりましょう。そうすれば、神は栄光を現わされるでしょう!
* マイケル・ヴァン・スローン神父
アメリカ・イリノイ州聖ステファン教会主任司祭

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