2020年11月2日(死者の日)に、特に煉獄にいる霊魂の救いを願って「煉獄の霊魂のための祈りの会」をオンラインで行いました。司式は、ドミニコ会のパウロ・ヤノチンスキー神父様です。
(ネット接続の都合から、神父様は修道院の自室でミサを捧げて下さいました)
10月のオンライン・ミサと同じく平日だったにもかかわらず、80余名の方々と共にお祈りすることができました。ご参加下さった皆様、祈りをもって参加された皆様、本当にありがとうございました。
当日は、まず「神のいつくしみのチャプレット」をお祈りして心を整えました。
その後、教皇庁内赦院の通達「内赦院:死者のための全免償、11月のすべての期間に拡大」(バチカン・ニュース)を紹介。死者の月に祈りを捧げる大切さを改めて思い起こしました。
そののち、聖ファウスティナの日記である『わたしの霊魂における神のいつくしみ』から、煉獄の霊魂についての箇所(20, 21)を読んで味わったのち、ごミサとなりました。
ごミサでの朗読箇所は、以下の通りです。
【第1朗読】ローマ8・31b-35、37-39
【福音朗読】ヨハネ6・37-40
パウロ神父様のミサ説教を、動画(約10分)と書き起こし編集版とで、分かち合いたいと思います。
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今日は亡くなった方がたのためにお祈りする日です。煉獄のことに関して、改めて教会の教えを見て、少し一緒に考えてみたいと思います。
ニコラ・バレ(東京・四谷にある幼きイエス会の修道院)で第1コリント書の勉強が行われています。ちょうど1週間前くらい前に、煉獄の話が出てきたんです。第1コリントの3章9節、9b~17。これをちょっと読みます。
「あなたがたは神の畑、神の建物なのです。……かの日にそれは明らかにされるのです。なぜなら、かの日が火と共に現れ、その火はおのおのの仕事がどんなものであるかを吟味するからです。……ただ、その人は、火の中をくぐり抜けて来た者のように、救われます。」(Iコリ3・9b~17より抜粋)
その中に「火によって清められる」というイメージが入っていて、それは煉獄を意味しているでしょう。亡くなった方は自分の力で何もできないので、意外と私たちの助けを必要としています。その亡くなった人のために、全免償の恵みを与えることができます。そう教会が教えています。それは教義ですから変えることのできないものですし、私たちはむしろ一生をかけてその意味を深める必要があります。
いろんな聖人たちと煉獄の話を聞いています。まずパードレ・ピオについて。彼は朝から夜までずっとロザリオ唱えていましたが、その目的は、煉獄にいる霊魂のためでした。煉獄の霊魂たちは彼のところに祈りを頼みに来るんです。神様のお許しを得て現れて、「私のために祈ってください」と願ったんです。皆さんびっくりすると思いますけれども、祈りを頼んだ人数は、生きている人よりも、煉獄から来た人びとのほうが多かったと、パードレ・ピオが言っています。私は日本にいるシスターたちの中にも、同じように霊魂が来て祈りを頼んでいった人を、何人か知っています。
私の個人的な経験では、亡くなった人が夢の中に現れました。私が少し悩んでいるとき、天国にいる上智大学時代の私の先生、イエズス会の神父様が夢の中に現れました。その時は煉獄じゃない、天国にいると分かったんです。なぜなら、完全な光に輝いていて、そして何とも言えない心の平安、喜びがあったからです。彼は私に支えの言葉を、導きのような言葉を与えて下さいました。
そして、もう一人、あるドミニコ会の兄弟は、少しドミニコ会から離れてしまって、故国に帰る途中で亡くなりました。彼は夢の中で、すごく寂しいところにいる、一人だけいるというような感じの姿で現れたんです。祈らなければと思ったので、彼のためにミサをしたところ、亡くなったという知らせを受けました。
今日はこの煉獄の話に、教会の教えに耳を傾けましょう。煉獄は地獄じゃないです。煉獄の霊魂はもう救われていて、(清めを終えて天国に入るのを)「待っている」状態です。ですから聖なる霊魂たちです。彼らも私たちのために祈ることはできます。私たちは煉獄にいる霊魂のために祈り、逆に煉獄の霊魂も私たちのために祈ることができる。そして私たちが祈るなら、かえって感謝の気持ちで祈る彼らの祈りを通して、私たちのためにたくさんの感謝の恵みが与えられると思います。
天国と煉獄の霊魂から、私たちのほうに恵みが与えられています。そういう神の世界、私たちはその中に生きています。私たちはその点で、神様の国の建設に役立つものとなりますように祈りたいと思います。アーメン。
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= 参照記事 =
・ 内赦院:死者のための全免償、11月のすべての期間に拡大 [バチカン・ニュース]
= 関連記事 =
・ [オンライン]ミサと神のいつくしみのチャプレットを祈る会のご報告 (2020/10/11)
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