2012年3月28日のエリク神父様講演会のご報告


(左)エリク神父様(右)ウルバン神父様フランシスコ会はポーランド・クラクフ管区のエリク神父様が来日され、去る3月28日に東京・世田谷区にあるカトリック瀬田教会で講演されました。
エリク神父様は「聖ファウスティナと神のいつくしみについて心が燃えている神父様」で(庄司篤神父様談)、来日後、北海道・埼玉・長野と精力的に各地を回って講演され、東京が日本での最後の講演会でした。
午後2時から2時間にわたって講演をされ、ご自分と神のいつくしみの信心との関わりについて、神に信頼することの大切さについて語って下さいました。
この日の講演会には100名以上の方が参加されました。

  • 録画を以下に掲載致しました。どうぞご覧下さい。
     
  • 録画の下に、講話の概要を書きました。ご参考になりましたら幸いです。
    最小限、太字部分を読めば、お話しの要点は分かるかと思います。
     
  • 当日の写真をfacebookページのアルバムにアップしました。 >> 「2012/03/28 エリク神父様講演会」
     
  • 当日参加された山田様が講話のほぼ全容を文字起こししてブログに掲載されています。そちらもどうぞご参考になさって下さい。 >> 「愛・喜び・平和~今日、この日に感謝をこめて~ : エリック神父の講話」(前編) (後編)
     

エリク神父様が、神様の豊かないつくしみに満たされて、これからも活躍されますように。お祈りしています。
(※開始から約1分間マイク同士が干渉してハウリングを起こしたため、聴きづらいです)


『神のいつくしみと聖ファウスティナ』

講演:エリク神父様(フランシスコ会、ポーランド・クラクフ管区所属)
通訳:ウルバン神父(フランシスコ会、長野県・飯田教会主任)
(於:カトリック瀬田教会 アントニオ会館)
※ 00.00.20に開始です。
※ 00.01.40まで、マイクがハウリングしたため、聴きづらいです。
※ 01.16.20~01.31.15は、休憩時間となりました。

<<  エリク神父様 > >
エリク神父様は、ポーランドのフランシスコ会クラクフ管区の神父様です。
初来日された今回、3月17日の北海道・カトリック留萌教会での講演を皮切りに、埼玉県・北浦和教会、長野県の松川教会・飯田教会・伊那教会を回られ、最後に東京・世田谷区にあるカトリック瀬田教会で講演をなさいました。
瀬田教会での講演の前日27日は「どうしても原爆が落とされた地を自分の目で見たい」ということで、急遽広島を訪れたそうです。
<<  概要 > >
今日ここで神様のいつくしみ、憐れみについて話すのは喜びです。私はエリク・カパラ。ポーランドから来ました。今41歳です。ポーランドの出身で、現在ドイツ南部で働いています。
いつくしみについて話せるのは喜びです。主イエスからの恵みで、これまで中国・アメリカ・ヨーロッパなどで主のいつくしみについて話すことができました。
ある時『地の果てまで私のいつくしみについて話すことになる』という声を聞きました。ヨーロッパから見て日本は地の果てのように感じます。ですから、今深い喜びを感じています。
イエスは聖ファウスティナに『神の深みを表す言葉はあわれみ、いつくしみである』と言われました。
聖ファウスティナは、1905年~1938年、ポーランドに生きました。4年しか学校に行っていません。修道会に入っても簡単な仕事、人がやりたくない仕事をやらされました。
イエスは特別な才能の持つシスターではなく、このようなシスターを選ばれました。これは素晴らしいことです。なぜなら、聖ファウスティナ本人に特別な才能がなかったからこそ、彼女がいつくしみの使者として選ばれたのは、それが神様の使命であるというしるしです。
イエスのいつくしみの絵に、今は、よく出会えます。シスターは沢山のビジョンを見、イエスは彼女に多くのことを語られました。この絵には約33歳頃のイエスの姿を見ることができます。これはイエスの33歳頃の復活された姿です。
聖ファウスティナにイエスは『あなたが今見ている姿を描きなさい』と言われました。しかし自分では絵を描くことはできません。どうすればよいでしょう? 数年後、一人の司祭(ソポチコ神父)の霊的指導を受けられるようになりました。この司祭が彼女を助けてくれるようになり、また画家を探してくれたのです。
シスターにはイエスの姿の意味が分かりませんでした。そこでイエスは説明されました。『私が十字架上で死んだあと、一人の兵士が私の心臓を貫き、血と水が流れ出た。それは本当に私たちのため死んだしるしである』
また、赤と白の流れは教会の中の2つの秘跡を表します。白=水=洗礼。赤=血=ご聖体。
洗礼により神の子となります。そして、ご聖体によって、私たちは教会の中に命を持って生きることができるのです。
イエスの足元に『イエスよ、あなたに信頼します』と書かれています。この言葉にどういう意味があるか聖ファウスティナはイエスに聞きました。
イエスは『私は人びとのために命を捧げたのに、人は私を恐れて近づかない。恐れないで、私に信頼して、私のところに来なさい。』何があっても、大切なことは、イエスを信頼することです。
信頼がなければ、人や神とのつながりが死んでしまいます。教会、家族の間でも一緒です。
私たちにとって信頼は最も大切なことです。イエスが聖ファウスティナに言われたように『私の力は絵の中にあるのではなく、信頼の中にある』。信頼はひとつの器のようなもの。恵みを汲むための器です。
信頼は簡単ではありません。しかしそれなくしては神のそばに行けないのです。神がそばにいることを、信頼によって理解することができます。
中国の地下教会で、司教と1日を共にしました。外国人がそのようなことをするのは本当は禁止されています。中国の田舎にはイエスを信頼している人が大勢いるのが不思議でした。
(中国で)ある時、小さな教会にいつくしみの小さな絵が飾られていた。あなたがここにもおられるのは嬉しいことだ、と思いました。どこに行ってもその絵があったのは大きな喜び、支えとなりました。
イエスのもう一つの約束。自分のいつくしみを広める人に大きな恵みを与える、ということ。必ず与えられている1つの恵みは、最期の時、その人はイエスの手を取ることができる、ということです。この約束は最高に喜ばしいものです。
私は4年前からドイツ南部・フライブルクの病院のチャプレンをしています。ここでは大きな苦しみを抱えた人に出会います。暗い心で最期を迎えようとしている人にも沢山会います。
嬉しいことがありました。死に行く人のそばでいつくしみのチャプレットを祈ると、力をいただいたのです。聖ファウスティナに『死ぬ人のそばでこのチャプレットを祈るなら私もそこにいる』とイエスが約束されたとおりでした。
死に面した、希望がない人に新しい心が与えられました。これは人間には理解できないことです。
聖ファウスティナは人びとの命を救うために断食をしたり祈ったりした。ある時『あの人は死んだけれども回心しなかった。』という声を聞き、シスターの心は悲しみに沈みました。シスターはイエスに訴えた『どうしてこの人は回心しなかったのでしょうか?』イエスは答えられました『あなたの思う通りに行くわけではない。私の憐れみは誰も理解できないほど大きい。』人の最後の瞬間まで何があるか分からない。それは神秘です。
理解することではなく、イエスを信頼することが最も大切なのです。
私たちの辛い時・暗い時も、イエスを信頼するなら心に平和が生まれます。心に平和があれば、すべてに耐えられるようになる。すべてに『はい』と言える力が生まれるのです。
「十字架の重みを感じる時にこそ信頼する」ということは簡単ではありません。けれども、信頼できる力をいただくことができます。
私は9歳の時から14年間胃潰瘍(?)を患いました。寝ることも食べることも辛かったのです。10歳の時初めていつくしみのチャプレットを覚え、1980年に聖ファウスティナのお墓に行きました。
他の病気も抱えていましたが、それでも神学校に入りました。でも病気は重荷でした。神学校の責任者は辞めるように勧めてきました。ある時は腸の病気で手術しなければならなかったので、精神的にも大変辛かったのです。
修道会の兄弟に心の中にあるすべてを話した。その時、聖ファウスティナについていろいろ言われた。聖ファウスティナは肺の病気だった。彼女も病気で辛かったので、イエスに『どうして』と訴えました。イエスは『病気に <はい> と言える人は、神から元気な人より大きな力を呼び起こすことができる』と言われました。
自分の生活の状態、病気、悩みを受け入れる人は神にまっすぐに近づくことができます。病院で働いているとそういうことをよく体験するのです。
自分は今完全に癒されています。司祭になった時には病気は完全に消え、食べたり祈ったりなんでもできるようになりました。これは大きな喜びでした。ですから、ある時は食べすぎてしまったほど(笑)。
神に賛美! どうして癒されたのか今は分かります。あの時毎日いつくしみのチャプレットを祈ったからです。毎日午後3時にチャプレットを祈っています。修道院でも病院でも、誰がいても、3時には祈るよう周りの人に勧めています。
大きな知識、神学的知識はいりません。必要なのは、ただ信頼だけです。
生活の苦しみの原因は分かりませんが、神様ですから、私の思う通りにはならなくても、神様はまっすぐにみ旨を貫くことがおできになります。イエスには何でもできるのです。
聖ファウスティナが亡くなって、いつくしみについても終わりだと皆は思いました。聖ファウスティナは預言の賜物によって、自分は、死んでから(天から)沢山の人を助け、それにより神のいつくしみが全世界に広がると分かっていました。
困難な時にこそ、イエスの手を取るなら、私たちはすべてを耐えることができます。この世に生きているのは偶然ではありません。神の望みによって、神の恵みによって生きているのです。それを認めて理解して欲しいと神は望んでおられます。
この世の不正はいつかは、最後の時には、正されるでしょう。
病院で死にたくない、死から逃れたいとする人をよく見ました。時が来るとその人も死ななければなりません。ですから、イエスが最期の瞬間共におられるのは大きな恵みです。イエスは聖ファウスティナに言われました『最も苦しかったのは十字架上での孤独。全く一人になってしまった。お母さん(聖マリア)など数人の他、誰もいなかった』。
『3時になったら私を思い出して祈るように』とイエスは言われました。もし時間がなければ、数分でも数秒でも、主のことを思い出すように、と。
丁度3時なので、今一緒にそのようにしましょう。神のいつくしみのチャプレットを祈りましょう。自分のため、家族、近い人、病人のため祈りましょう。
<<  質疑応答 > >
――3時について。
日中の3時には、人類のために命を捧げられたイエスのために祈りを捧げましょう。夜の3時は寝ましょう。
――なぜ日本に?
8年前立派な神父様に会いました(通訳しながら自分を指すウルバン神父様(笑))。いつくしみのご絵を欲しいか聞きましたが、大きすぎて無理と断られました。でも、「神に信頼すれば何でもできる」と言い、絵を送りました。その瞬間『あなたはいつか日本でその絵を見ることになる』という声を心の中に聞いたのです。
神に言われても信じられないことは色々ある。私は今わかっている。神様にはできることはない――あれ?――できないことはない!(笑)
神様は今日これほどの人数を集められました。また、1つの恵みは、日本の司祭がシスターの日記を訳されたということです。
この国の中にも神のいつくしみが生まれています。私たちも一人ひとり神のいつくしみの使徒になれますように。
自分とイエスとの関わりが大切です。関係を深め、生かすなら、イエスが共におられると経験するでしょう。
――中国にはどのように?
8年前初めて訪れたアイルランドで中国人に会いました。中国語で『イエスよ、あなたに信頼します』は何と言うのか聞きました。
中国に結構信者はいます。しかし中国人の中には恐れがありました。そこで、何かつながりができれば、中国に教会を1つ建てると約束した。神の望みであれば中国でいつくしみを広めたい、と祈ったのです。
その後、ドイツで中国人出身の司祭に会いました。その司祭の生れた村にあった教会は無くなってしまいました。助けてくれる人がいれば、村の教会を再建できるかもと、彼は言いました。
その後、イエスのいつくしみに捧げた教会を作ることができた。香港から2070kmの田舎にできた。これは自分にも不思議なことです。
信頼するなら、私たちを通して神は不思議な素晴らしいことを行って下さいます。神は与えたいと望んでおられるのです。
生活にある悩み、苦しみ。イエスが『自分の十字架を負ってついて来なさい』と言われたことを思い出します。
中国に行った時、万里の長城で修道服のままご絵を持って写真を撮りたい、と思っていました。最終日、一緒に行った人が今日は雨が降っているから駄目だと言いましたが、タクシーで長城に行きました。
万里の長城に着いた時には青空。修道服姿で手にご絵を持っている写真を撮るのは、監視カメラがあるから駄目だと言われました。すぐ警察に捕まってしまうと。階段下の見えないところに降りたらと言われたのですが、どうしても上で取りたいとイエスに祈りました。その時『今』という声が心のうちに聞こえ、急いで修道服に着替えて「いつくしみのイエス」のご絵を手に写真を撮りました。これが撮れたのは大きな喜びです。
もう中国には行かれないと思います。神様は違う計画を持っていると思います。
――今後の計画は?
中国のために計画はあったが、危険すぎて今行くのは難しい状況です。
現在、オーストラリアで大小のご絵を印刷して、中国に送るつもりでいます。裏面は神のいつくしみのチャプレットの中国語訳。教会の住所も小さく入れました。
マカオ、香港、上海、台湾にこのご絵を送ります。自分の中国についての使命はこれで最後でしょう。
今後アラブの国々に招かれているように感じています。アラブでの協力者も見つけました。アラブで神のいつくしみを伝えたいと思っています。
神にはできないことはないと信じています。
追記(2012/03/31 17:50)
ブログ「愛・喜び・平和~今日、この日に感謝をこめて~」のブログ主のお名前を誤って記載しておりました。
 ×山本様 → ○山田様
大変失礼致しました。修正して、お詫び申し上げます。(本文は修正済みです)


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