教皇フランシスコの2014年復活祭


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復活徹夜祭での教皇フランシスコ

主のご復活おめでとうございます!

教皇フランシスコは、今年2014年の聖なる過越しの3日間をどのように過ごされたのでしょうか?
パパ様のお説教の抜粋を交えながらご紹介致します。

■ 聖木曜日

パパ様は、ローマ郊外の、障害のある子供たちやお年寄りの治療やリハビリを行っている施設で、聖木曜日のミサを行われました。
ミサ中、国籍や宗教の異なる障害者の足を洗って、キスをされました。
足を洗ってもらったのは、16才から82才までの12人で、うち男性8人、女性4人。イタリア人が9人。イスラム教徒が1人でした。

ミサ説教の中で、パパ様は次のように言われました。

「洗足式は、主の遺産です。足を洗うことは象徴的な行いです。当時それをするのは、晩餐に仕える奴隷だけでした。ですから、私たちも互いに仕える者にならなければならないのです。
心の中で隣人を思い、イエスが言われたように隣人のための愛をもって、どうしたら人によりよく仕えることができるのか考えましょう。」

■ 聖金曜日

サン・ピエトロ大聖堂で「主の受難の式」を執り行った後、ローマ市内にあるコロッセオで、十字架の道行を行われました。

パパ様は、人類の罪のすべての重みを背負った十字架上のイエスの姿を観想され、
「悪魔に従うことを自分の許してしまうなら、人は『怪物』になることができてしまいます。しかし、長い夜の夜明けである栄光の十字架は、私たちの罪や裏切りよりも偉大な神の愛を表すものです。
十字架のうちに、悪に囚われた人間の恐ろしさと、神の限りない憐れみの両方を見ることができます。
イエスの十字架の前で、私たちは永遠に愛されていることをはっきりと知ることができます。
イエスの十字架の前で、私たちは『物』ではなく『(神の)子供』だと感じることができるでしょう。」

と、述べられました。

■ 復活の主日

復活徹夜祭のミサ説教で、パパ様は「『ガリラヤへ行き』、神の恵みを再発見しよう」と述べられました。
「復活後にイエスは弟子たちに『ガリラヤへ行きなさい』と言われます。これは最高の愛の業である『十字架とその勝利に基づいて』キリストの生涯をすべてもう一度読むようにという呼びかけです。
そして、信仰とキリスト教的知識を汲み上げる『生ける泉』である洗礼を、すべてのキリスト者は再発見するようにとの呼びかけでもあります。
ガリラヤへ戻ることは、信仰の旅の始めに私たちを照らした『神の恵み』というまばゆい光へと帰ることです。
ガリラヤへ戻ることは、私たちを呼び出し、私たちが従い、私たちがその使命を分かち合っている『主イエスとの個人的な出会い』の体験を新たにすることです。
主と目を合わせ、主に愛されていると分かった瞬間の記憶をよみがえらせましょう。」

■ 復活祭メッセージ

20日の正午からサン・ピエトロ広場で読まれたパパ様の『復活祭メッセージ』の概要は以下の通りです。
「兄弟姉妹の皆さん、ご復活おめでとうございます!
全世界の教会は、婦人たちへの天使のメッセージを響かせています。
『恐れることはない! 十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、あの方は、ここにはおられない。……復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。』(マタイ28・5-6)
これは福音の頂点、福音の到達点です。十字架につけられた主は復活されました! この出来事は、信仰と希望の土台です。キリストが復活していないなら、キリスト教はその意味を失います。

キリスト者が世界にもたらすメッセージとはこれです。愛の受肉であるイエスは、私たちの罪のゆえに十字架で死なれましたが、父なる神は彼を復活させ、生と死の主となさいました。イエスにおいて、愛は憎しみに打ち勝ち、いつくしみは罪に、善は悪に、真は偽に、命は死に打ち勝ちました。

福音を分かち合うとは説教することではなく、傷ついている人、貧しい人、年老いた人と共にいることです。
『愛は命を与える。愛は荒れ地に希望を花咲かせる』」

続いて、誘拐、病気、戦争、移民の犠牲者のために祈られました。シリアやパレスチナといった中東、中央アフリカ共和国、南スーダン、ベネズエラ、ウクライナのために。
「主よ、死を打ち倒された方、私たちに命をお与え下さい。私たちに平和をお与え下さい。」

(ユリウス暦で典礼を行う東方正教会と今年は同じ日に復活祭を祝います。)
「ウクライナのすべての人びとが今日共に『Khrystos voskres! キリストは復活された!』と言えますように。」

この復活祭メッセージをテレビで見ている人、ラジオで聴いている人、ツイッターなどソーシャルメディアでフォローとしている人びとにも、復活祭の挨拶を述べられ、最後に、オランダの花業者に何百何千もの花々でサン・ピエトロ広場を飾ってくれたことを感謝されました。

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