1981年5月13日、ローマのサン・ピエトロ広場で起きた事件を、皆さまはどのように聞かれたでしょうか?
この日、一般謁見のため、オープンカーに乗ってサン・ピエトロ広場を巡っておられた教皇ヨハネ・パウロ2世が銃撃されたのです。
命中した2発のうち、1発は腹部を貫通、もう1つは、奇跡的に、大動脈の手前数ミリのところに止まっていました。後にヨハネ・パウロ2世は、「聖母の手が弾丸を止めてくれた」と語っています。
体内から取りだされた弾丸は、現在はポルトガル・ファティマの聖母像の冠の中に収められています。命を救って下さった感謝をこめて、ヨハネ・パウロ2世が聖母に捧げたのです。
この暗殺未遂事件で犯人のメフメト・アリ・アジャが使った銃が、イタリア司法省から、ポーランド・バドビツェのヨハネ・パウロ2世博物館に貸し出されることになりました。4月9日から開かれる「ヨハネ・パウロ2世の生涯展」で展示される予定です。
ヨハネ・パウロ2世は、その後刑務所に犯人のアリ・アジャを尋ね、その罪を赦しています。2000年の大聖年に恩赦により釈放されたアリ・アジャは、教皇暗殺未遂事件以前に犯した罪のため、その後トルコの刑務所で服役し、2010年に出所しています。
この銃は、ご自分を襲った相手を赦されたヨハネ・パウロ2世の深い愛を思い起こす一つの品と言えるでしょう。
ヨハネ・パウロ2世は、来る4月27日に、ヨハネ23世と共に列聖される予定です。
Picture of the gun Ali Agca used against Blessed John Paul II. Will be given on loan to JP2 museum in Poland pic.twitter.com/AohfBSAv99
— Catholic News Svc (@CatholicNewsSvc) 2014, 3月 17日
= 関連情報 =
- ヨハネ・パウロ2世暗殺未遂の銃、出身地の博物館に展示 [CNN.co.jp]