以前「千葉県在住7歳の女の子からパパ様への質問」という記事で、2011年4月22日(聖金曜日)にイタリア放送協会(RAI)の宗教番組で行われた視聴者と教皇ベネディクト16世の質疑応答についてご紹介しましたが、これについてのZenit通信の記事を、尾崎神父様(オプス・デイ)が抜粋して翻訳して下さいました。
数回に分けて、ご紹介致します。
(Zenitの記事はこちらです http://www.zenit.org/article-32403?l=english )
[E:clover]司会者:
教皇様、このような場をお与えになって、今日がイエスが不正にも十字架の上でお亡くなりになることによって、これ以上ない仕方でその愛をお示しになった日であることを思い出させてくださること、また私たちを喜びで満たして下さることを感謝いたします。
まさにこの無実の人の苦しみが第一の質問です。それは7歳の日本の少女からのもので、彼女はこう言っています。
[E:clover]質問者:
私はエレナと言います。日本人で7歳です。私は今まで安全だと思っていた家が揺れたり、また私と同じ年頃の子供たちが沢山亡くなったりして、とても怖い思いをしています。公園に遊びに行くこともできません。
一つお尋ねしたいことがあります。どうして、私はこんなに怖い思いをしなくてはならないのでしょうか。どうして子供たちがこんなに悲しい目に遭わないといけないのでしょうか。教皇様は神様とお話になります。私にこのことを説明して下さい。
[E:clover]教皇様:
愛するエレナ、心より挨拶を送ります。私も、どうしてこんなことが起こるのだろうか、どうして他の人たちは安楽に過ごしているのに、あなたたちはこんなに苦しまないといけないのか、と自問しています。それについては答えを見出せません。
しかし、次のことは分かります。つまり、イエス様はあなたたち善良な人たちと一緒に苦しまれたこと、イエス様において神様はご自分をお現しになり、あなたたちのそばにおられることを。このことはとても大切なことだと思います。私たちには答えが分からないかも知れませんが、また悲しみは消え去ることがないかも知れませんが、それでも神様があなたたちのそばにいて下さるので、そのことがあなたたちに慰めを与えることを確信して下さい。いつか、この災害の訳が分かる日が来るでしょう。
今の段階では、たとえ、神様は私のことをご存じないというふうに思えたとしても、「神様は私を愛しておられる」ことを知ることが大切だと思います。
確かに私を愛し、私のそばにおられます。
あなたたちは、世界中で、宇宙の中で、大勢の人があなたたちのそばにいて、あなたたちのことを考え、あなたたちのために出来ることを何でもして助けようとしていることに思いを巡らせねばなりません。
また、いつかきっと、この苦しみは内容のない空虚なものではないこと、無意味ではないこと、そうではなくて、その苦しみの裏に何かよい計画、愛の計画があることが分かると思って下さい。これは偶然の産物ではありません。確信を持って下さい。
私たちはあなたのそばにいます。今苦しんでいるすべての日本の子供たちのそばにいます。私たちは祈りと行いによってなんとかあなたたちの助けになりたいと思っています。だから、神様があなたたちをお助けになることを確信していないといけません。このようにして、一日も早くあなたたちに光が差し込むように、私たちは一緒に祈っています。
関連記事: