2013年2月27日、教皇ベネディクト16世の最後の一般謁見が行われました。
この日バチカンには、15万人(一説には20万人)もの信者が集まり、教皇様に感謝を捧げました。
「一般謁見演説の要約」、「一般謁見の模様の写真」、「教皇祝福の動画」、「最後のツイート」をご紹介致します。
なお、今日2013年2月28日イタリア時間午後5時午後4時55分~6時(日本時間29日午前0時55分~2時)にも、教皇様がバチカンからカステル・ガンドルフォへヘリコプターで向かわれる様子を、CTV(Centro Televisivo Vaticano)が生中継する予定になっています。
2月28日イタリア時間午後8時をもって、教皇ベネディクト16世は退位され、「名誉教皇」及び「ベネディクト16世」と呼ばれることとなります。
退位後は、モゼッタ(肩衣)なしの白いスータンを召されます。おしゃれな赤い靴はもう穿かれないそうです。
また、いつも右手にしておられた教皇のしるしである「漁夫の指輪」は、教皇の封印(教皇文書に押すハンコ)と共に破壊されます。
- ● 一般謁見演説要約
- 私は、すべての人を祈りのうちに神のみ前で抱いているのを感じます。……私はすべてのこととすべての人を祈りのうちにまとめて、主に委ねます。それは、私たちがあらゆる知恵と霊的理解によって、神のみ心を十分悟り、神とその愛にふさわしい仕方で行動し、あらゆる良い業を行って実を結ぶためです(コロサイ1・9-10参照)。
私たちは「信仰年」を過ごしています。私が「信仰年」開催を望んだのは、信仰をますます二義的なものにしようとする状況の中で、自分たちの神への信仰を強めるためです。……神は私たちのために御子を与え、限りない愛を示して下さったからです。すべての人が、キリスト信者であることの喜びを感じることができますように。
この時にあたり、私は深い信頼を感じます。私も、また皆様すべても知っているからです。福音の真理の言葉こそが教会の力であり、命だということを。信者の共同体が福音に耳を傾け、真理と愛のうちに神の恵みを受け入れるなら、福音は必ず清め、新たにし、実りをもたらしてくれます。これが私の信頼です。これが私の喜びです。
教皇には本当に全世界に兄弟姉妹がいます。子がいます。教皇は皆様の交わりに包まれて、安心を感じます。それは、教皇が自分のものではないからです。教皇はすべての人のものであり、すべての人は教皇のものだからです。
私は十字架を放棄するのではありません。むしろ、新たな仕方で十字架に付けられた主のもとに留まります。……むしろ、いわば、祈りの奉仕によって、聖ペトロの囲いの中に留まります。
このような重大な決断を尊重と理解をもって受け入れて下さった皆様一人ひとりに感謝します。私は祈りと考察によって教会と共に歩み続けます。今まで日々果たそうと努めてきた主とその花嫁への同じ献身をもって。
(全文はカトリック中央協議会のサイトで読むことができます >> 教皇ベネディクト十六世の348回目の一般謁見演説 )
- ● 一般謁見の写真
- 全世界に生中継された一般謁見の模様を、写真でご紹介致します。(生中継画面のキャプチャーです)
※ クリックすると拡大表示されます。 - ● 「主の祈り」と教皇祝福(動画)
- ● ツイート
If only everyone could experience the joy of being Christian, being loved by God who gave his Son for us!
— Benedict XVIさん (@Pontifex) 2013年2月27日
―― 以下は、ツイートの訳です(訳・いつくしみセンター)「キリスト者である喜び、その御子を私たちに与えて下さった神に愛されている者であること喜びを、すべての人が体験できるなら!」
= 追加情報(2013/02/28 21:55) =
只今入った情報によりますと、教皇ベネディクト16世はバチカンを離れる直前に、「本当に本当の最後のツイート」をなさる可能性があるとのことです。
= 関連情報 =