コンクラーベに向けて、有力な次の教皇候補が誰かということが話題になる一方で、教会を傷つけることだけを目的とした虚偽報道も増えているそうです。
バチカン国務省は声明を発表してそうした報道にはっきりと非難を表明し、「今は祈るべき時」であると訴えています。
尾崎神父様(オプス・デイ)の翻訳でご紹介致します。
(原文記事: El Vaticano denuncia falsas o no verificables noticias para influir en el cónclave )
『バチカンはコンクラーベに圧力を掛けるために流される裏付けのない、あるいは虚偽の報道を非難』
【バチカン 2013年2月23日(Zenit.org)】
今朝、聖座の国務省は声明を発表し、その中でコンクラーベが近づくにつれマスコミが裏付けのない、時には虚偽のニュースを流し、個人や団体の名誉を傷つけることを非難した。それらの報道の目的は枢機卿たちに圧力を掛け、教皇選挙を政治的あるいは世間的な利害に従わせようとするところにある、と。
声明は、聖座がつねに「法の規定に従って教皇を選ぶという任務をもつ枢機卿団が、ただただ教会の善のためにという基準に従って決定を下せる環境を整えるために、彼らの自由」を保障してきたことに言及した。
また、「この2000年の間、教皇選挙を自分たちの政治的あるいは世俗的な論理に従わせるために、選挙に干渉しようとする世俗君主や国家から、いかに様々な種類の圧力がかけられたか」を思い起こさせた。
現在は、「教会の中に今我々が目にしている霊的な現実を少しも反映しない価値観でもって、世論と枢機卿たちを操作する試みがなされている。それは、しばしば根拠のない、あるいは証明できない、時には虚偽のニュースを流すことでなされ、その結果、個人と団体の名誉がひどく傷つけられている」。
教会の霊的な現実について、声明はこう続ける。「今ほどカトリック信者が真に重要なことに専念している時はない。彼らは、ペトロの船の運命が神の手にあることを確信して、教皇ベネディクト16世のために祈り、聖霊が枢機卿団を光で照らされるように祈り、新しい教皇のために祈っている」と。